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こんにちは!コパです。
こちらの記事からの続きです・・・。
ピアノとのお別れの日が来る前に数十年ぶりに弾いてみました。とは言っても頭も指も憶えてるはずもなく、『ねこふんじゃった』でさえスムーズに弾けません。
最後にお詫びと感謝の気持ちを込めて、ピアノをキレイに拭いて少しだけ艶がでてきました。
引き取り日の前日、全国的に大雪となり実家でもかなり積もりました。引き取り日当日は早朝に実家に行きましたが車も停められないほど積もっていたので、運搬業者さんが来るまでの数時間必死で雪かきです。とにかく重労働で額から汗が流れ出てきました。
午後に業者さんが来てくれましたが、「積雪の中、汗びっしょりのおばさん」に驚いたと思います。
若くて礼儀正しい若い男性と、ベテラン風の男性、2名で来ていただきました。ピアノのある部屋は道路沿いで、40年前の搬入時はそこから入れたのですがその時と電線の位置が変わっています。電線とベランダの距離がピアノの奥行とほとんど同じくらいでかなりの難易度。
家の裏側からなら電線もないし搬出できるかも・・と思って見ていただいたのですが、屋根が突き出ていたりで無理そうです。「特殊クレーンになっちゃうのかな・・。」と不安だったのですが・・。
「搬入時と同じ場所からやってみましょう」と心強いお言葉。「あの狭い隙間から出せるの?」と驚きましたがテキパキと準備をするお二人を祈るように見守りました。
クッション材に包まれたピアノを見ると少し寂しさが出てきます。業者さんがいない隙に「40年間ありがとう。ごめんね。」と声をかけました。
2人でどうやって搬出するのかな・・と思ったら、2階のベランダからリモコンでクレーンを操作するようです。電線に触れないように少しずつクレーンを調節していきます。電線がベランダのすぐ傍に平行してあるので、少しの操作違いで引っかかってしまう距離。しばらく業者さんががんばってくれましたが、やっぱり厳しそう・・。
別の手段を一生懸命考えてくれるお二人とただただ祈る私でした・・。
ピアノ設置場所の隣の部屋からなら出せるかもしれないということになりました。屋根の形状的に少し空間があるからです。隣の部屋はまだ片付けが終わってなくて荷物だらけ。業者さんにも手伝ってもらい荷物の移動です。片づけておけばよかった・・と少し後悔。
その後、業者さん2人で数百キロのピアノを部屋から部屋へ運びます。ただただ感心してしまいます。再度搬出に挑戦しますが、隣の部屋のベランダからも電線が邪魔をしています。クレーン車の向きを変えたり停車位置を変えたりして、試行錯誤しながらなんとか搬出開始できました。
ピアノがギリギリ通るくらいの電線との隙間を降ろしていきます。リモコンで少しずつ調節しながら・・。さすがプロですね。
ピアノが下に到達した時にはホッとしました。そこからはまた人力で荷台に運びます。トラックもクレーンが付いているだけであまり大きなトラックではないので、そこまで通行の邪魔になることもなくご近所の目も気にならず、無事に終わりました。
業者さんは大変だったと思いますが・・。「こんな厄介な場所でごめんなさい」と言ったら「もっと大変な現場はいっぱいあるので全然大丈夫です!」と言ってくださいました。
40年間あたりまえのように実家の部屋にあったピアノ。県外へ旅立って行きました。寂しくはありますがこれからキレイに修理され、大切にしてくれる方のところでまた何十年も弾いてもらえると思うとうれしくもあります。
いくつかの業者さんを比較し、納得できるかたちで手放すことができました。搬入時と家の周りの状況が変わってしまって搬出できるのか、古いピアノが売れるのか・・不安だらけでしたがピアノ専門のプロにお任せして本当によかったです。